2015年09月14日

USS Emmons レックダイブ・・・

USS Emmons レックダイブ・・・



この2~3年で、随分エモンズレックを利用するショップが増えました・・・。

聞けば殆どがこの3~4年の間にオープンした新しいショップさんばかりで、どちらかというと古くからエモンズに潜っているショップさんは逆にどんどん少なくなってきているみたいです・・・。

世代が代わると、ポイントの捉え方や考え方も違うのでしょうか・・・、以前は誰かがそうしなさいというわけでもなかったのに、各ショップさんごとに各自で勝手に用意してきた「お神酒」や「献花」を船上からして、軽く手を合わせてから潜る方たちが多かったのですが、今ではどうやらそれも見かけなくなり「ノリ」でワイワイ潜るのが普通になっているみたいです・・・。

私も、毎回毎回「お神酒」や「献花」、そして手を合わせてから潜るというのも、なんだかそこまでは観光も兼ねたレジャーダイビングとしてもちょっと「重々しい」かと思い、ゲストには強要もしていませんし私自身も毎回はしていませんが、その代わりといっては何ですが、毎年毎年、年に1回皆さんや全ショップを代表して「水中慰霊祭」という形で、ちゃんと日本側とアメリカ側の双方に対して慰霊活動をしています・・・。

そして更にビックリしているのは、ここがどういった場所で、過去に何があって、どういう形でここに沈んだのか、などの基本情報をブリーフィングや事前のお話でも殆どされていないみたいなんですね・・・。

驚きました・・・。

1本目を終わっての休憩中に、他のショップのゲストさんが「あー、あれ軍艦なんだー!」と既に潜って帰ってきた後からそう言っていたのを聞いてビックリ・・・。

また別のガイドさんは、「海底に落ちていたあの細長いの何ですかね?」とゲストに聞かれて、「あ~、あれ、魚雷魚雷!」と大きな声で適当な事を言って誤魔化していたのを横で聞いていて、思わずゲストさんが可愛そうになってしまいました・・・。

私は、始めてエモンズに潜ったダイバーとしてあれから16年間まだまだ現役で潜り続けていますが、いまだに潜るたびに新たな発見があります・・・。

毎回今まで気が付かなかった事に気が付かされます・・・。

もう知り尽くしたなんて事はありえません・・・。

この先も決してないんでしょうね・・・。

レックダイブは一時的な楽しさなんかだけではなく、後になってまでずーっと考えさせられる・・・。

それだけ、戦没船から見出せる事実や情報と問いかけは無限大なんだと感じています・・・。

エモンズを見付けて、生々しい戦争というものを知り、エモンズに特攻した特攻機の残骸を見付けて、歴史と日本人というものを再認識し、過去を知り、歴史を知り、そして初めて現在と重ね合わせる重要性を知りました・・・。

そしてやがてここから先の将来を見出そうとするんでしょうね・・・。

過去から学ぶということはこういうことなんでしょう・・・。

そんな考えが現実に完遂できたときに初めて、戦後処理が終わるのかなと思っています・・・。

あの時代を生きた人たちを「犬死に」「無駄死に」させるのか、させないのかは、今のそしてこれからの私達の生き様と立ち振る舞いで決まるのだと思います・・・。

そんな大きな価値を秘めたポイントが、エモンズレックなんです!

たまには考えさせられるダイビング・・・、学べるダイビングも悪くはないでしょう!

是非ガイドさんもそんなリードをしてあげて欲しいものだと感じて止まない今日この頃でした・・・。


PS : Mさん!  この2日間お疲れ様でした!
    動画編集したら送りますね!




アサヒセンスイ
http://asahi-scuba.jp



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この記事へのコメント
はじめまして。
沖縄県に残る「特攻」の数少ない足跡を捜してここに辿り着きました。

大和も特攻隊も沖縄の同胞を守るために出撃し散華され(県民でなく国体護持が目的だったと吹聴する人もいるようですが)ましたが、殊の外沖縄で「特攻」の扱いは冷たいと感じます。
そんな中で、海底に眠る特攻機の慰霊まで為さっている沖縄の方がいらっしゃるとは本当にうれしく思います。
特攻機のメーターパネルの件ですが、知覧へ寄贈しようとした那覇市在住、50代、「K」とは、ひょっとしてKYIさんでしょうか。
南部戦跡の壕等で、遺骨や遺品を収集しているという話を見聞きしたもので....
Posted by 名乗るほどの者ではありません。 at 2015年11月23日 16:34
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