2009年08月05日

負を遺産へ!

約1年後の来年秋に120m潜水の目標を立てた・・・。

そんなダイビングを完成させ確実に生還する為には、様々な角度からも客観的な分析が必要だと感じている。
そんな中で、物理的要因だけではなく過去の事故事例を少しでも多く分析して、様々な角度からもその事故を検証し、自分の将来へ役立てようと試みている。

しかし、しかしである・・・!

日本の業界の中では起こった事故の結果だけを公表するだけで、それについての経緯や詳細は全く明かしてくれないのである。
イメージダウンに繋がるから、出来れば隠したい方なのであろう。

また、同時にそれらの事故一つ一つについても、殆ど満足な検証はされておらず、警察の発表する結果論だけで片付けている状況に愕然としたのである。

ダイビングシーズンを迎え繁忙期ともなると、残念だがそれに比例するようにダイビング事故も増えてくる・・・。

この関係性というものはどの分野においても仕方ないと言ってしまえば仕方ないのかもしれないが、取り分けダイビング産業においての問題は、その後の成長性、向上制と言う部分に説得力が欠けている点である。

例えば、残念だが起きてしまった事故はもう手遅れで、ある意味仕方がない・・・。
時を戻すわけには行かないのだから・・・。

ならば起こってしまったそのような事故一件一件を徹底的に分析し、事故の詳細をまとめ調査研究することで、産業と個々のダイバーの将来に教訓とするフィードバック対策をとるべきだと考えます。



何故メルセデスベンツが世界で最も高級車であり、同時に高級車に恥じない最も信頼される安全基準を保ち続けるのか?
メルセデスは社内に事故検証の専門スペシャリストチームを設けることで、将来の事故対策と安全基準を日々徹底研究しているからである。

イギリスのダイアナ妃の事故は記憶にまだ新しいだろう。
あの事故でぐちゃぐちゃになったメルセデスベンツが世界中に放映された。
メルセデスのスペシャリストチームはあの事故も徹底研究する事で、更にグレードアップされた安全対策と安全基準を儲け、大きな教訓の一つとして加えているのである。
メルセデスのスペシャリストチームはどんな些細で小さな事故も、単なる人的事故として片付けない。
このよう姿勢と実績が世界のメルセデスという確固たる地位とブランドを支え続けている要因の一つである事は間違いない。
そして今では世界中の車の標準ともなった「衝突安全ボディー」や「エアーバッグシステム」そして「ABS機能」なども開発し世界の自動車の安全基準を作り上げているのである。

要は「負」をどういう姿勢で「遺産」に変えていけるのかと言う事である。

日本のダイビング業界でも、ダイビング事故を短絡的に警察に任せるだけではなく、民間からも事故対策研究スペシャリストチームなどを作るべきである。

残念な事故を将来への安全基準に活かしていけないようであるならば、よもやその産業に将来性はないであろう。

レジャー産業を単なる遊びとしてのレジャーに終わらせるのか、本気で産業として地位を確立させるのかは我々ダイビング業界で生きる者の今後の大きなテーマとなるでしょう。



O2DIVE OKINAWA/旭潜水技研
http://www7.ocn.ne.jp/~o2dive



Posted by TAKEちゃん at 13:53│Comments(0)
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