2018年05月26日

安易に考えてはダメ・・・!

最近めっきりレジャーダイビングとして海に出れてないなー・・・。

おかげで書くだけのネタがない・・・。

かといってお客さんからの問い合わせや予約がないわけではないんだけれど、これまたお断りせざるを得ない内容だとか、たまたまの悪天候にあたってしまうだとか・・・。

日本の・・・というか、沖縄のダイビング事情がめっきり変わってきているのを特に最近は痛切に感じますね・・・。

安易に考えてはダメ・・・!


例えばウチには相変わらずエモンズへの問い合わせが多いのですが、あまりにもエモンズというポイントの名前が知られ、それこそ専門色のないあちこちのダイビング屋が利用するようになったせいで開かれたせいもあり、完全にあのポイントは誰でも気軽に行けるんだという、なんだか緩いポイントかのように錯覚され始めているのが伝わってきます・・・。

先日も5名のゲストで予約が一旦入ったのですが、後日よくよく予約内容を確認してみると、5名の内4名がフルレンタル器材で、その内一人はマスクに度付きレンズ希望とされていました・・・。

エモンズというポイントに求めてこられるダイバーの中では明らかにおかしいので、改めてCカードランクと経験年数や本数を問い合わせすると、4人がCカードを最近取ったばかりで経験本数10本前後だというのです・・・!

鼻っから無下にお断りするのも何なので、それなら初級者にも楽しめるポイントが他にも沢山あるのでそちらにご案内しますよ!・・・と、促すと、でしたら3人はケラマでのんびりダイビングで結構なので、他2名は歴史が好きなのでどうしてもエモンズに連れて行って欲しいと・・・。

まだダイビングを始めたばかりのOWダイバーで、水深40m級の流れの予測も立ちづらい沈没船ポイントに連れて行くなんて色んな意味で駄目です!
と、今度は私がきっぱりとお断りしたのですが、その後どうも他のショップにお願いしたようです・・・。

そんな状況でリクエストするほうもするほうですが、受けるほうも受けるほうで実に大きな問題があります・・・。

確かに中には、OWダイバーというCカードランクは名ばかりで、指導団体のルールは無視している事になりますが、本人が実践で鍛えてしまってOWランクなのに経験年数10年、経験本数300本とか言う、その辺のショップさんのイントラやプロガイドよりも全然上手で安定感のある実践強者ダイバーも実際いることはいます・・・。

今でこそプロカメラマンとして有名になって世界中を飛び回っていますが、鍵井靖章君なんてまさにそれでしたし・・・。

はじめて彼に会ったときは僕が当時いたオーストラリアのパースでイントラをしていた時代、伊豆の八幡野を拠点にしていたプロカメラマンの伊藤勝敏さんの弟子として、ジンベエザメの撮影に付き人として来ていて現地サービスで受け入れた時でした・・・。

聞けば、CカードはOWだというが、経験本数は既に200本くらいあって、水深70mくらいまで潜って撮影していました・・・。

一緒に潜ってみしたが、減圧理論は全く理解できていなかったものの、実践的なダイビングスキルは完璧でした。

でも、そんな彼も結局その後2回くら減圧症になっていますが、こちらでそれに関してはコントロールを取らせてもらい、従えるだけの実践スキルがあるのでしたら、仮にですが、そんなOWダイバーであっても理由がはっきりしている限り、指導団体のルール違反ではあるものの正直、受け入れられなくはないと言うのが私の本音です・・・。

発見直後、僕が東京から鍵井君を誘い出し案内して、初のスチール写真撮影として公開されたのがFoucasに掲載した鍵井君の写真です。

彼は特別なOWダイバーでしたが、そんなダイバーは他にそうそういませんからね・・・。

上記のそれは、そんなかつての鍵井君のようなランクという概念ではなく、あくまでも本人のスキル、実戦と経験数・・・というモノではないので当然リスクを考えればNOとなることは当たり前です。

エモンズというポイントもなめられたもんだなー・・・って。

水中という異環境と海というある意味怖い自然フィールドに導く、サポートするプロのイントラ側やガイド側が、一緒になってその「潜る」というダイバーとしての専門性よりも、「見る」とか「体験する」というその後に続く付加価値の側面にばかり囚われているので、ゲスト側にもこういった現象が現れてくるんだと思います・・・。

特に最近の沖縄でのダイビング傾向を見ていると、どこか「ダイビング」「潜水」という専門性のあるプロだからこその技術を、簡単にどこかの指導団体のスローガンにのせられ混濁している様に関してなりません・・・。

「ダイビング」「潜水」はけっしてEasyでも簡単でもありません・・・。

そして決して安全だとも言い切れません!

危険で危ないものだからこそ、技術を学んで知識を増やし経験を増やして挑戦できる、体験するに値する価値あるものだと私は思いますよ・・・!




旭潜水技研
http://asahi-scuba.jp



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