2023年11月20日

このままじゃ怖いぞ・・・ダイビングリール!

Apeksから発売しているアセンドリール・・・。

このままじゃ怖いぞ・・・ダイビングリール!

これ販売提供時の仕方にちょっと問題ありそうだなと思いました・・・。

付け替えれば、ドラムのロック解除のレバーが右手左手用のどちらでも使用できます!・・・と謳っていますが、新品商品全て最初から左手用になって販売されています・・・。

つまり "アセンドリール" と商品名を謳っているにもかかわらずリール本体を「左手で持つ」使用になって販売されているという事です・・・。

左手で持つと、丁度の位置に親指でドラムの回転ロックを解除するレバーがあって、それを押す事でリールが放出されるようになっているのですが、このままの状態で右手で持つとロック解除のレバーが小指側に来てしまうのでレバー解除が出来ないのです・・・。

このままじゃ怖いぞ・・・ダイビングリール!

従って右手で持つ時には、一旦レバーだけじゃなくラインも全て放出してドラムも本体から取り外して回転盤も外して裏表付け替えて・・・とまぁまぁな作業を強いられます・・・。

アセンドリール・・・つまりこのリールは、ダイバーが水中からSMBやリフトバッグ、フロートなどを付けて水中から水面に打ち上げる為に主に使う為のリールという事です。

洞窟を探索する様なケーブダイビングで主に使うガイドラインリールとは使い勝手がちょっと違う形状のモノで、別に使えないわけではないですがそれぞれの特徴を反映させる商品でもあるわけです・・・。

このままじゃ怖いぞ・・・ダイビングリール!

この状態を知らないままいきなり実践的に海で使って水中からフロートを打ち上げようとしたら、途端にロック解除のレバーが見つけられないか、解除が出来ないまま浮力のついたフロートに引っ張り続けられ水面まで引き揚げられてしまう・・・という羽目になる確率が高いちょっと怖い仕様になっているリールだという事に気が付きました・・・。

文章だけ読んでイメージしていると、「じゃあラインを切ればいいのに」とか「リールから手を離せばいいのに」と理屈は言えますが、実際の環境下のダイビング最中、予期せぬ事態が突然発生してそれを短時間の中で機転の利く行動をとれる方は中々いないのが現状です・・・。

最近のメーカー商品説明の多くは、ダイビングショップやインフルエンサー的な人物がメーカーの代わりにTouTubeや動画などで解説していたり特徴を説明している事が多く、メーカーもあえてそれを利用して説明書代わりに利用しているのが現状です。

このままじゃ怖いぞ・・・ダイビングリール!

説明している人が、実践仕様に精通している人達ばかりではなく、単に「販売」が目的なので、スペック的な特徴をよさげに話すだけなので、こういった実践的な具体的な部分はわからないし伝えられないわけです・・・。

なので過去にウチから販売した方達には状況とリスクを説明し、もちろん無償で右手使用に交換作業しています・・・。

本日も1個右手仕様に交換いたしました・・・。


旭潜水技研
http://asahi-scuba.jp



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