2022年10月18日

チェストストラップ・・・なめたらいかんぜよ!

皆さんはBCを装着した時、それぞれのストラップやバンドをしっかり締めますよね・・・。

胴回りのウエストバンドや両脇のショルダーバンド・・・。

そして胸のチェストバンド・・・。

チェストストラップ・・・なめたらいかんぜよ!

BCのタイプによってはそれぞれのバンドやストラップがあるもの無いものなどもあります・・・。

特にバックフロートタイプのBCなどはハーネスバンドが典型的なので、それらストラップ、リリース類がそれぞれしっかり取り付けられている事でしょう・・・。

しかしそれらストラップの中でも取り分けチェストストラップはどういう訳か忘れられがち・・・軽く見られがちな気がします・・・。

というのも、一般的にBCに取り付けたタンクを "担ぐ" という概念があるせいか、ショルダーバンドやショルダーリリースバックルの辺りは気にするみたいですが、胸のチェストバンドは忘れがち・・・。

左右の開きをはだけない程度に抑える意味合いで使っているのかな~と思います・・・。

しかしそれはちょっと違います!

特にテック器材を使うハーネスタイプで潜っている人やホガーシアンスタイルの人など正に有効ですが、チェストバンドをしっかり締めて使うと姿勢やバランス、そしてなんと言っても重い重いタンクの重量を軽減してくれるのだから重要パーツと言っても過言ではないかもしれません・・・。

例えば、重いリュックサックを背負って山登り・・・ハイキングなどしたとき・・・、私は子供のころ学校行事で登らされた八ヶ岳や丹沢なんかを思い出しますが、重くて疲れて歩くのがしんどくなってきたら無意識にどんな体勢になって歩いてると思いますか?

両脇に肩から延びるリュックサックのショルダーベルトを両手で外側から手で掴んで下に引っ張るようにして腕の重さをかけて歩いているか、または内側に向かって絞り込むように両サイドのショルダーベルトを手繰り寄せて斜め下方向に力をかけて掴んでいるか・・・。

これ誰に教わったわけでもなく、皆んな勝手に無意識にとっている姿勢というか体勢と言うか・・・。

チェストストラップ・・・なめたらいかんぜよ!

特に私のようにハーネスベルトでタンクを背負うBCタイプの場合、タンクの重さがある程度ベルトを通して両肩にかかるのですが、肩と一言で言っても内側の首の付け根辺りから、外側の腕に繋がる肩関節の辺りまで肩幅分少し範囲があります。

物理的にも内側の首の根元に近い方に支点、つまり重さがかかるショルダーベルトを持ってきた方が圧倒的に重さを軽減できるわけです。

体感的にも重さを体の中心の背骨近くに持って来れますし中心に近くなればバランス感覚も良くなり、かかる重量も1点に集中させず点在分散させることで結果背負っているモノを軽く感じさせてくれます。

また肩の内側には首の筋肉と繋がっている僧帽筋という筋力があり、その部分で支点を支えられることも理由の一つかもしれません。

しかしハーネスベルトの通し方から物理的に肩の外側に、はだける様に広がろうとする性質がある為、その広がりを抑えて首の根元付近、体の中心に引っ張り寄せようとする働きがこのチェストストラップの役目なんです。

リリースバックルのない1本のベルトでタンクを体に固定するホガーシアンスタイルですと、そのままストラップ類が初めからついてないので、そのままで使用する事が "正式" と思い込んでいる人も多いと思いますが、そもそも正式という概念が存在していない分野と世界ですから、自分の体型、体格、体力、筋力などに合わせて経験と現場に合わせて少しづつカスタマイズしていくべきだと私は思います。

チェストストラップ・・・なめたらいかんぜよ!

実際テック講習ではそう教えていますし、コンフィグの時間は常にたっぷりとるようにしています・・・。

そうすると一つ一つの部品や部位にどんな意味があるのか?どんな効果が期待できるのか?が見えてくるようになるので、そこから本格的なカスタマイズが始まるわけです・・・。

モノには一つ一つ全て意味があります。

チェストストラップが付属しているのにも、それなりに存在と意味があるわけです。

Wタンクを背負う時なんかにはチェストストラップの効果と意味が覿面に分かりますよ(笑)

ただ今の一連の装着イメージを連想した時、チェストストラップは一番最後に締めた方が効果があるのですが、特にWタンクの場合既に両脇のショルダーベルトをビシッと体に密着させる為に締め付けて、パツンパツンにベルトに重量がかかっているところに最後にチェストストラップで内側に寄せるためちょっと引っ張る指先と握力に力が必要になります・・・。

特に私のチェストストラップは、結構な力が加わるのでわざわざ3mm厚の硬めのベルトに換えています。

ただ引っ張り絞るだけのそんなところにストレスを作っても本末転倒なので、私はそのストラップエンドに指に引っ掛けるだけでサッと引っ張り絞れるフックを自作で作って取り付けています。

このフックがあるのと無いのとでは潜る前の体力とストレスが大違い・・・!

本当は電車のつり革の輪っかみたいなもの取り付けたかったくらいですが、それはそれで邪魔になるし引っ掛かって危ないのでこんなデザインにしてみました・・・。

チェストストラップ !なめたらいかんぜよ・・・!



アサヒセンスイ
http://asahi-scuba.jp



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