あれから10年・・・
ずっとエモンズの話題ばかりですいません・・・。
当店がUSS Emmonsへ潜り始めてちょうど10周年になります!
その間、ずっとエモンズの変化を見届けてきましたが、改まって画像を見比べてみるとその変化振りがよくく伺えるかと思います・・・。
海中での沈没船の変化と言うことは、そっとしておいたとしても決して保存状態において、いい方向に年月が経つわけではありません・・・。
元々海中の自然界にはあるはずのない人工物ですから、形はいずれは朽ち果てて元の姿を失っていく方向に進むだけです・・・。
そして本来ならばダイバーの存在は、その進行を促進させるだけで、朽ち果てるまでの期間を単に加速させているだけなのです。
だからこそ、バランスの中からダイバーが率先してルールと言うものを立ち上げる必要があると主張しているのですが、中々理解されていない現状ですね・・・。
今、日本のダイビングスポットで、一般ダイバーが何とか潜れる環境で、歴史の証拠を背負ったまま、また、迫力ある生々しい姿で訪れる者を魅了する事のできる沈没船、戦没船が他にあるでしょうか?
エモンズは、単なるレックダイブとしてのダイビングスポット以上に本来大きな意味のある存在だと感じてきました。
過去の凄惨な戦いの末の軍艦を目の当たりにする事で、歴史から学べる将来への平和教育は日本人にもアメリカ人にも必ず必要だと思います。
その象徴ともなりうる軍艦が、この沖縄に存在しているという事にまた大きな意味もあるのです・・・。
多分発見当初の、手付かずの10年前から今に至るまでの資料は当方しか持っていないと思います・・・。
今月撮影した艦橋部分の画像は、海底戦跡保全調査会のメンバーが過去との比較用に撮ったものです。
あえて、10年前と同じようなアングルでトライしたので、無残に朽ち果てた変化がよく判るかと思います・・・。
因みに、この丸窓のある艦橋部分の窓枠は、決して自然の力だけで剥がれ落ちたものではありません!
以前そのままだった艦橋に出入りする扉から、スキルのないダイバーが内部に出たり入ったりしていたことで、カベにガンガンタンクをぶつけていくうちに、完全にもろくなっていたところに、最後は潮流の力に絶えられなくなって剥がれ落ちました・・・。
扉も下の海底に落ちてしまいました。
このままだったら来年はどんな姿になっているのだろうか・・・。
※)Hさん、撮影ご苦労様でした!
O2DIVE OKINAWA/旭潜水技研
http://www7.ocn.ne.jp/~o2dive