Wタンクの組み上げ・・・

TAKEちゃん

2009年04月16日 19:59

今日はGWにまたまた来られるお客様の購入されたWタンクの組み上げをしてみました。

昨年講習が終わったTecダイバーの方のタンクですので、完全にDeep仕様ですね!
新品の14LスチールタンクのWです!重っ・・・。




さて、まずはマニーホールドの取り付けですが、その前に!今まで何度もお伝えしてきたとおりダイビング器材は工業製品だということを忘れてはいけません!
そして新品だから全ての状態がいいとは限らないのです!
特にバルブ類やレギュレターなどは真鍮の旋盤加工ですので、材質の切り粉やバリが溜まっていることが想像できます。
そこで当店では、タンクバルブであってもお客様に渡す前に一度バラして、大型超音波洗浄器で細かい管の内部まで一旦洗浄してから組み立て直しています。
そこはオーバーホール設備と技術を持っている当店の強みですね!
 
案の定、バラしただけでもこれだけの切り粉がパラパラっと出てきました!


と言うことは手の届かないもっと細かい内部には、まだまだ溜まっていそうです!
これを知らずに使用していると、結果レギの1stのフィルターに詰まり呼吸抵抗を起こし、そしてもっと細かい切り粉はフィルターを通過して内部の高圧シートやポペット類を傷める原因となります。
深ーい水深へ減圧ダイブを行う為にわざわざ購入されたWタンクですので、売ったら売りっぱなしとかではなく、こういう初歩的だけど重要な技術的部分や知識、ケアを率先して提供してあげるのがボクは結構好きみたいです・・・。
インターネット販売の安さだけではなく、店頭での対面販売の良さと付加価値をボクはこういった部分で還元できるよう心がけているつもりです。
 
さて次はWタンクバンドを仮にはめて位置を見ながら、バルブ間同士の長さとタンクバンドの位置調整を行いながら調整していきます。
ここが決まっていないと、組み立て後にバルブからのエアー漏れやマニーホールドの破損にも繋がるので慎重に進めます。
特にこれは14Lのスチールタンクが2本分ですから、かかる重量的にもビシッと決めていかないと危ないですからね・・・。

位置が決まったらバックプレートの穴の間隔にあわせて上下のタンクバンドの高さも決めちゃいます!
タンクバンドは強く閉め過ぎないこと!
たまにガッチガチにボルトを締め付けているタンクバンドを見ることがありますが、これも逆にタンクバンドが切れるという危ないことになる場合があります。
※滅多にないことですし僕も直に見たことはありませんが・・・。
理論的には、スチールタンクは充填後、材質特性からして膨張します。
タンクバンドはステンレスが殆どなので、膨張率の悪いステンレスバンドで、充填によって膨張してくるスチールタンクをあまりにも強く締め付けていると限界点が早く来てしまい破損する事が考えられます。
なので何事にも若干の遊びと余裕は必要だと言うことです。
ただし緩すぎれば当然タンクがズレてしまい、やはりマニーホールドを壊す原因になってしまいます。
ではこの締め付けの強さとトルクは・・・、経験上の感かな?
こんな感じっ!ていう感じなんですが・・・。

そして最後にアイソレーターバルブの位置を決めて固定。

完了です!
 
カッコいい!
新品でタンクバンドがキラキラ!

やはりWタンクは、背負っていてもデカイタンクの方がカッコよく見えますよね!

今年のGWはこれを背負って潜っているダイバーが県内のポイントのあちこちにきっと出現すると思います!
決して悪意はありませんので、どう微笑ましく見守ってやって下さいね!



O2DIVE OKINAWA/旭潜水技研
http://www7.ocn.ne.jp/~o2dive

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